戸隠・鬼無里


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戸隠伝説

戸隠は、浪漫あふれる逸話に彩られています。
なかでも岩戸伝説と紅葉伝説は、戸隠を語るときには欠かせません。これらの伝説にまつわる史跡も数多くあり、昔から旅人を魅了してやみません。ふと立ち止まると、そこは古代中世の世界……タイムスリップした感覚に誘ってくれる戸隠伝説をご紹介いたします。

岩戸伝説

●戸隠と呼ばれる由来
 日本神話幽遠の昔、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が天の岩屋におかくれになり天下は暗闇となりました。八百萬の神々は天の安河原に集まり、岩戸開きの策を練っていました。その時、天宇受売女命(あまのうずめのみこと)の巧みな踊りと八百萬の神々のどよめきに、何事が起こったのかと天照大御神が岩戸を少し開けられました。その一瞬を逃さず、怪力無双のタジカラオノミコトが、岩戸を取って遠くへ投げたのです。一方の戸は九州宮崎県の高千穂町へ、そしてもう一方の戸が信濃の国、戸隠へ。岩戸が山となり、戸隠山と呼ばれるようになった、というのが現在一般に信じられている伝説です。

紅葉伝説

●美貌と才知に恵まれた姫の末路
 平安の昔のことです。承平二年奥州の会津に生まれた少女呉羽(くれは)は子のなかった夫婦が魔王に願って生まれたためか輝く美貌と才知に恵まれて育ちました。やがて紅葉と名を改めた彼女は、両親と共に京の都に上り美しい琴の名手として都中の評判になり、源経基公の寵愛を受けるようになりました。
 しかし紅葉は正妻を呪術で除こうとして事が露見し信州・戸隠山へ流されてしまいますが、都への思いが断ち難く配下を集めて力を貯えます。これを聞いた朝廷は、平維茂を追討に差し向けますが住処もわからず、神に祈って矢を放った維茂は落ちた方角に進みます。待ち構えた紅葉たちは美しく装って毒の酒をすすめたところ維茂に見破られ、鬼女の正体を現したところを討たれて果てました。……戸隠では、紅葉ゆかりの地が数多く残されています。

天鈿女命伝説

●艶美な舞を踊る神様
神代の昔、天照大御神(あまてらすおおみかみ)という女の神様が、弟であるスサノオの乱行を怒って岩屋にこもってしまった時、岩屋の前で大変妖艶な舞を踊ったとされるのが「天鈿女命(あまのうずめのみこと)」という女の神様です。ウズメさんの舞を見た大勢の神様たちが賑やかに笑いはやし始めたので、天照大御神は外の様子が気になり、岩戸からお出ましになったというわけです。天鈿女命は、世の中を明るくする神様で、子孫繁栄、商売繁盛、芸能・技術の上達などのご利益があると言われます。戸隠では、中社と宝光社の間にある「火之御子社」に祀られています。戸隠山は江戸時代末まで「顕光寺」と称し神社と寺院が一体の神宮寺でした。この神仏混交の時代にあって「火之御子社」だけは純粋の神社として一貫してきました。まるで舞台のように一段上がった境内が、芸事の神様らしさを感じる建物。神々の宴に思いを馳せて、ぜひ一度お参りしてみてはいかがでしょうか?

ある日のひとりごと
戸隠マップガイド

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